〈あらすじ〉
第二次世界大戦の終戦間際。ヨーロッパ各国からドイツ軍が略奪した美術品を奪い返す為、7人の男たちで特殊部隊Monuments Menが結成された。
〈感想〉
監督兼主演のジョージ・クルーニーの他、マット・デイモン、ビル・マーレイ、ジョン・グッドマン、ケイト・ブランシェットなど錚々たるキャスト。
物語は多少コミカルな表現を織り交ぜつつも、実話ベースの為か淡々と進む。歴史の表舞台には立たなかったけれど、戦争という究極の状況の中で文化財保護という(後世から見れば)偉業を成し遂げた人々に対する誠実な表現だと思う。
略奪された美術品の中には、レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」や「モナ・リザ」の他、フーベルト・ファン・エイクの「ヘントの祭壇画」、ゴッホ、フェルメール、レンブラント、ルノワール、ロダン、ピカソ、そしてミケランジェロ「聖母子像」など、数々の名作が含まれていたということに改めて驚いた。
キャストから『オーシャンズ11』を想像して観るとスピード感の違いに肩透かしを食らうが、隠れた偉業に光を当てた本作を好ましく思う。また、戦争という極限下で文化遺産保護の為に特殊部隊を結成する西欧の精神文化の高さに頭が下がる。
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