「モノと人との新しい関係を見いだすことこそ『価値』なのではないか」佐藤卓

「『価値』とは、モノの外側に付け足していくようなものではない。まだ誰も気づいていない、モノと人との新しい関係を関係を見いだすことこそ『価値』なのではないか」

 佐藤卓(グラフィックデザイナー)

 ー 日本経済新聞「こころの玉手箱」2016年6月29日夕刊20面


「明治おいしい牛乳」のパッケージデザインやNHK教育「にほんごであそぼ」のアートディレクションなどで活躍してきた佐藤卓は、「付加価値」を頭から否定している。


その考え方の背景には、愛用の自転車の部品を極限まで取り外し、最小限の部品だけになった姿を見て衝撃を受けるという、モダンデザインの本質に触れた中学時代の原体験がある。


彼にとって「価値」とは、モノに付け足して生み出すものではなく、モノと人との新しいつながりを構築して生み出していくものなのだ。

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