村上春樹による11作目の長編小説。
題名通り「日没後」
ある一夜の23時56分から6時52分までに起きた出来事
◆主な登場人物
浅井マリ:大学生。中国語を話す。ボストン・レッドソックスの野球帽、パーカー、スタジアムジャンパー、ブルージーンズ。
浅井エリ:マリの姉。大学生。社会学科。雑誌のモデル。
高橋:大学生。法学科。トロンボーン。
カオル:ラブホテル「アルファヴィル」マネージャ。
コオロギ:アルファヴィル従業員。関西弁。元OL。
◆心に残った文章
「波もなく流れもない純粋な思惟の海面」(P157)
「自分の影と競争しているような気がすることがある」
「どれだけ速く走って逃げても、逃げ切れるわけがないねん。自分の影を振り切ることはできんもんな」(P248, コオロギ)
「人間ゆうのは、記憶を燃料にして生きていくものなんやないのかな」
「大事な記憶も、それほど大事やない記憶も、ぜんぜん役に立たんような記憶も、みんな分け隔てなくただの燃料」(P250,コオロギ)
「人類が暗くなったあとでも平気で外に出るようになったのは、歴史的にみればつい最近のことだ」高橋(P271)
「僕らの人生は、明るいか暗いかだけで単純に分けられているわけじゃないんだ。そのあいだには陰影という中間地帯がある」(P273高橋)
◆食べ物
ピーチメルバ(Peach Melba)
・19世紀末にサヴォイ・ホテル(ロンドン)料理長オーギュスト・エスコフィエによって考案されたデザート。バニラ・アイスクリームの下地にバニラ・シロップ漬けの桃を乗せ、ラズベリー・ソース(すり潰した木苺)、アーモンドのスライスを掛けたデザート。 オーストラリアの歌手ネリー・メルバが、ロンドンのコヴェント・ガーデンで、オペラ「ローエングリン」を演じたことをきっかけで生まれた。
◆映画
『アルファヴィル』(Alphaville)
※ホテルの名称
フランスの映画監督ジャン=リュック・ゴダールによる映画作品。
1965年ベルリン国際映画祭において最高賞である金熊賞を受賞、同年のトリエステSF映画祭でもグランプリを受賞。
『ある愛の詩』(Love Story)
1970年のアメリカ映画。恋愛映画。アカデミー作曲賞(フランシス・レイ)を受賞
エリック・シーガルによる同名の小説を原作とする。ライアンオニール
◆音楽
"Go Away Little Girl", Percy Faith
"Five Spot After Dark" Curtis Fuller(トロンボーン)
Burt Bacharach "The April Fools"
"More" Martin Denny
My Ideal, Ben Webster
Sophisticated Lady Duke Ellington
Pet Shop Boys - Jealousy
Daryl Hall & John Oates - I Can't Go For That
『雪が降る』Salvatore Adamo
『イギリス組曲(Englische Suiten )』Johann Sebastian Bach
Ivo Pogorelich(クロアチア・ピアニスト)
『cantata』歌唱Brian Asawa、Alessandro Scarlatti
"Sonny Moon For Two" Sonny Rollins
スガシカオ『バクダン・ジュース」
Francis Laiの音楽
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